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遠隔医療支援システムCaseline(ケースライン)が2023年度グッドデザイン賞を受賞 直観的で使いやすいデザインと医療現場への貢献性が高く評価

~「医療分野のグッドデザインとして見本にしたい完成度」と好評~

株式会社ハート・オーガナイゼーション(本社:大阪市淀川区、代表取締役:菅原俊子)が開発・提供する遠隔医療支援システム(医療機器プログラム認証)「Caseline(ケースライン)」が、このたび2023年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。

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私たちは「医師をつなぎ 医療格差をなくす」というミッションを掲げ、地理的制約や時間的制約により生まれる医師の情報格差という課題解決の支援に取り組んできました。この取り組みの中で、時代とともにますます深刻になる医師の不足や地域間偏在、医師の働き方改革など、医療現場の抱える課題をより詳細に認識していました。そこで既存サービスの利用会員である循環器内科7,000人の医師ネットワークからニーズを汲み取り、既存サービスで磨かれた画像伝送の技術を活かしてCaselineを開発しました。 
今回の受賞では、以下の点が高く評価されています。

1)UI/UXデザイン 
Caselineは一刻を争う臨床現場での使用を想定して開発されています。テキスト入力などの必要がなく、電話をかけるような簡単な操作で医用映像や画像(電子カルテ画面、心電図、エコー等)をリアルタイムに共有し、同時に音声通話ができるのが特長です。既存サービスで培ってきた映像・画像伝送技術により、遠隔地でのモバイル端末を使用した場合でも、臨床現場と同品質の映像・画像を共有できるようにしました。また医師が操作方法を覚える必要がないように、電話機能のUIなどに寄せた「感覚的で経験にもとづいた操作ができるUI」を採用しました。

2)医療現場への貢献性の高さ 
2021年9月に医療機器プログラムとして認証を取得しており、3省2ガイドライン(※1)に準拠しています。このため、医療機関の厳しいセキュリティ要件もクリアでき、北海道大学病院、帝京大学医学部附属病院、東京医科大学八王子医療センターをはじめとする約50施設で導入され、今後ますます多くの医療機関で利用が広がっていきます。2024年から施行される医師の働き方改革や医師不足といった喫緊の課題解決に貢献することが期待されています。 
今後も引き続き、製品普及を推進することで、医師や医療従事者の皆様の負担を軽減し、「医師が専門医と協力して治療ができる世界」の実現を目指し邁進してまいります。 
※1 医療に関する情報を取り扱う事業者が準拠すべき医療情報の保護に関するガイドライン。厚生労働省によるものと、経済産業省・総務省によるものの2つで構成。

【受賞製品概要】 
製品名称:遠隔医療支援システム・医療機器プログラム Caseline(医用画像共有プログラム) 
製品概要:救急搬送や専門医のいない医療機関の現場医師と遠隔地提携先の専門医をつなげ、患者の医用映像・画像(電子カルテ画面、心電図、エコー等)をモバイル端末間で共有しながらの音声通話で遠隔診断をサポートするシステムです。これによりリアルタイムに診断が可能になり、患者に対し迅速かつ適正な治療を施すことができる仕組みを提供しています。

プロデューサー:株式会社ハート・オーガナイゼーション 取締役 金内哲也 
ディレクター:株式会社ハート・オーガナイゼーション 長尾道晃、大嶋正隆、栁澤聡洋、井上一也、山根祐司 
デザイナー:株式会社ハート・オーガナイゼーション 海本高希 
グッドデザイン賞WEBサイトでの紹介ページ:https://www.g-mark.org/gallery/winners/14877 
 

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【審査委員からの評価コメント】 
遠隔医療を支えるべく、おどろくほど手軽に医用画像が共有できる仕組みである。特に、きわめて直観的かつ簡易に扱えるUI/UXデザインは、審査委員一同から高い評価を得た。また、医師不足・偏在や医療現場の働き方改革といった喫緊の課題に対して、本システムが貢献できる余地は大きく、評価のポイントでもあった。 
総じて、医療分野のグッドデザインとして見本としたい完成度であり、時代や現場の要請に合わせて、さらなる進化を期待してやまない。

 

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CTO 金内

【株式会社ハート・オーガナイゼーション・取締役CTO・金内のコメント(開発のポイント)】 
医療現場で活躍する医師との話し合いを通じて、遠隔地にいる医師がリアルタイムに医用画像(動画)を確認しながら通話できることの必要性を認識しました。シンプルな目的であるにもかかわらず、既存の適したツールが見つからなかったため、自分たちで解決しようと開発に着手しました。画像と通話相手に素早く接続できるよう、操作ステップを最小限に抑えることを重視してアプリを設計しています。Caselineが、よりよい医療を実現する助けとなることを願っています。

 

【グッドデザイン賞とは】 
グッドデザイン賞は、1957年に通商産業省によって創立された「グッドデザイン商品選定制度」を(財)日本産業デザイン振興会(現在の公益財団法人日本デザイン振興会)が承継し、1998年に新たにスタートした、日本で唯一の総合的デザイン表彰制度です。グッドデザイン賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、さまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・表彰しています。 
「Gマーク」は、「グッドデザイン商品選定制度」が発足した翌年の1958年に、日本のデザイン史に大きな足跡を残されたグラフィックデザイナー亀倉雄策氏によってデザインされました。以来「Gマーク」は、産業と生活を結ぶ信頼のマークとして、多くの方々に親しまれています。 
https://www.g-mark.org/

【遠隔医療支援システムCaselineについて】 
Caselineは、救急搬送・処置中の現場医師と遠隔の専門医とをリアルタイムでつなぎ、施設内で表示されている医用画像・映像をタブレット端末を介して共有しながら音声通話で遠隔診断をサポートできます。また、治療の方向性を遠隔の専門医に相談するための遠隔医療支援ツールとしてもお使いいただけます。わずかな手順で双方向のコミュニケーションが開始できる点が特長です。Caselineは医療機器プログラムの認証を受けており、3省2ガイドラインに準拠しています。また、外部サーバーを介さないのでサーバーやデバイスにもデータが残りません。 
Caselineは汎用画像診断装置ワークステーション用プログラムとして認証・保険適用されています。脳神経外科領域において、脳卒中ケアユニット入院医療管理料に関する施設基準の夜間・休日の要件緩和に必要な「診療上必要な情報を直ちに送受信できる体制」(※2)を構築するためにCaselineをご利用いただけます。 
 

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URL:https://www.caseline-medical.com 
一般的名称:汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム 
販売名:医用画像共有プログラム Caseline(ケースライン) 
認証番号:303AGBZX00069000 
クラス分類:管理医療機器(クラスⅡ) 
※2 厚生労働省 「平成28年度診療報酬改定における主要改定項目について」 P.66脳卒中ケアユニット入院医療管理料の医師配置要件の見直し 
 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000114740.pdf

【会社概要】 
株式会社ハート・オーガナイゼーション 
所在地:大阪府大阪市淀川区西中島5-5-15 新大阪セントラルタワー4階 
設立:2004年1月 
創業者・代表取締役:菅原 俊子 
資本金:約2億円(資本準備金含む) 
URL:https://www.heartorg.co.jp 
事業内容:① Webサービス事業 ② 医療機器事業 
① ライブ研究会プラットフォームe-casebook LIVE(イーケースブック・ライブ) 
https://www.e-casebook.com 
② 医用画像共有プログラムCaseline(ケースライン) 
https://www.caseline-medical.com

「医師をつなぎ 医療格差をなくす」をミッションに、女性起業家・菅原が、製薬会社時代に感じた医療業界の課題を解決すべく創業し、医師が本当に必要とする、知識・経験・技術を共有するための症例ベースのプラットフォームを作りました。現在では、国内外の専門医ユーザー5万7千人(うち世界126カ国海外専門医ユーザー5千人)の循環器内科・整形外科・脳神経外科・消化器科を中心とした方々に利用されています。このプラットフォームを通じて、世界中の医師がいつでも、どこでも、医師が必要だと思う情報にアクセスできる世界をつくり、治療の選択肢を増やすことで「医療の格差のない社会」の実現を目指します。